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2025-07-28 22:45:00
19) 柳生心眼流の免許体系11 無刀が分かれば皆伝
しかしこの無刀はおよそのものです。なぜかというと、柳生心眼流兵法での無刀とは「人生を刀なしで行こう」という話だからです。だから「無刀がわかれば皆伝」という言葉もあります。「柳生心眼流の皆伝は無刀」ともいわれています。この無刀は技としていわれる無刀取だけでなく、それも含んだうえでもっと大きなことを言っています。これは伝書には水魚剣というところに著語 (コメント)して「鏡のなかにものが映っているようだ」(大意) と書いてあります。これは禅でいう天地いっぱいの命 (これを無心とも無ともいいます) の中で、生きとし生けるもの (一切衆生とか、有情といいます) が生かし生かされているという事実 (縁起とか諸法実相とかいいます) が心という鏡に映し出されているというのです。みんな一緒。少し難しいですね。併せて流祖は「天地和合」という言葉でも示したといいます。つまり皆がこの世界で生かし生かされているのです。それをわかったうえで、それを摩利支天様に見ていただいているうえで、あなたは何をするのか。ここは苦心して進むしかないです。あなたにしかわからないことです。もちろん兵法的な意味合いもあるのですが、それは立ち合いでの伝授です。